【モード】リディアンスケールとモーダルインターチェンジ

 

リディアンスケールは、メジャースケールの4度がシャープしたスケールである。トニック(C)五度上のメージャースケール(属調G) がリディアンスケールと考えると覚えやすい。
また、リディアンスケールのダイアトニックコードは、以下になる。シャープした4度を含むⅡとⅣm7♭5を使うことでリディアンのキャラクターを引き立たせることができる。

 

-----------Ⅰ- Ⅱの例-----------

よく使われる事例にⅠ- Ⅱのリディアンヴァンプがある。また、トニックをペダルノートにしたⅠ- Ⅱ/Ⅰの進行が使われることも多い。

Fleetwood Mac - Dreams
全編でⅠ- の繰り替し
 

Back To The Future 00:27〜
Ⅰ- Ⅱ/Ⅰの繰り替し→短三度転調してⅠ- Ⅱ/Ⅰの繰り替し

Jurassic Park 4:35
Ⅰ- Ⅱ/Ⅰ- Ⅵm - Ⅲm/V - Ⅳ

Ⅰ- Ⅱ/Ⅰ-  Ⅲ♭ - Ⅳ

TLittle Billy 0:00〜
Ⅰ7- - Ⅱm♭5 -Ⅰ  ※Ⅰ7はミクソリディアン

-----------Ⅱ7 - V7の例-----------

Ⅱ7は、V7を トニックに見立てたセカンダリードミナントである。属調の解釈になり、リディアンとは若干異なるかもしれないが、モーダルインターチェンジとしてこの項にまとめておく。

空も飛べるはず 1:28 サビ折り返し前
Ⅱ7 - V7

アニソンでは、Ⅱ7の3度をにベースした分数コードになっている。これにより次のVに半音でベースが動くのでベースラインが滑らかになる効果がある。Bメロの最後で使われることが多い。

ふわふわ時間 0:38 サビ前
Ⅱ7/#Ⅳ - V7 

REDY!! 0:38 サビ前
Ⅱ7/#Ⅳ - V7

花の塔 0:31
Ⅱ7/#Ⅳ - V7 

Ⅵm -Ⅱ7(Ⅱ-V)の動きにして、Ⅳ(サブドミナント) orⅡmを経由しⅤに進行する進行もある。こちらはサビの終わりでトニックに解決する動きで使われることが多い。この場合、Ⅱ7には解決の保留の効果が生まれドラマチックな演出をすことができる。「青春の光と影」や「きゅうくらりん」などマルサ進行(Ⅳ - Ⅲ7 - Ⅵm)と組み合わせて使う例も多い。

Ⅵm - Ⅱ7 - Ⅱm - V7 

青春の光 1:35
Ⅳ - Ⅲ7 - Ⅵm - Ⅱ7 - Ⅳ - V7 

きゅうくらりん 1:00
Ⅳ - Ⅲ7 - Ⅵm -Ⅱ7 - Ⅳ - V7 

-----------#Ⅳm7-5の例-----------

1. Ⅱ7(ダブルドミナント)の代理 

#Ⅳm7-5は前述のⅡ7のルート省略形になるので、Ⅱ7の代理として使うこともできる。先ほどのマルサ進行で最後を入れ替えることが多い。

Hello, Again 1:43
Ⅳ - Ⅲ7 - Ⅵm - #Ⅳm7-5 

また、Ⅵmから下降するクリシェに使うこともできる。

Ⅳ - Ⅲ7 - Ⅵm - Ⅴ#aug -Ⅰ/Ⅴ - Ⅳ#m7-5


2. Ⅳの代理

#Ⅳm7-5とⅣは、ルート音だけの違いのため、性質の高いコードと言える。このため、Ⅳの代理として使うこともできる。#Ⅳm7-5の後にⅣに落ちるパターンが多い。

Night and Day
| Ⅳ#m7-5 | Ⅳm7 | Ⅲm7 | ♭Ⅲdim |
| #Ⅳm7-5 | Ⅳ△7 | Ⅲ7 | Ⅵ7 |

summertime Bメロ
| Ⅳ#m7-5 | Ⅳm7 | Ⅲm7 | Ⅵ7 |


また、アニソンの世界では、Ⅳから始まる王道進行やマルサ進行と相性が良いため。サビの前半を王道進行、後半でⅣを#Ⅳm7-5に置き換える例が多い。

コネクト イントロ
|  Ⅳ△7 | Ⅴ | Ⅲm7 | Ⅵm7 | ←王道進行
| #Ⅳ#m7-5 | Ⅳ△7 | Ⅴsus4 | Ⅵsus4 Ⅵ |

祝福  サビ
|  Ⅳ | Ⅴ | Ⅲm | Ⅵm | ←王道進行
|  Ⅱm | Ⅴ#/Ⅲ | Ⅵm | Ⅰ | 
| #Ⅳm7-5 | Ⅱm/Ⅳ | Ⅲm7-5 | Ⅵ |
| Ⅱm | Ⅲm | Ⅵ |

花ハ踊レヤいろはにほ  サビ
|  Ⅳ△7 | Ⅳm△7 | Ⅲm7 | ♭Ⅲdim7 | ←王道進行の亜種
| Ⅱ7 | Ⅲaug7/Ⅴ | Ⅵ | Ⅴm Ⅰaug | 
| #Ⅳm7-5 | Ⅳ△7 | Ⅲm7-5 | Ⅲm7-5/Ⅵ Ⅵ7 | 
| Ⅱ  |  Ⅰ/Ⅲ | Ⅳm7 |  Ⅴ7sus4 | Ⅴ7 |

アイウエ  サビ
| Ⅳ△7 | Ⅲ7 | Ⅵm7 | Ⅱ7 | ←マルサ進行
| Ⅳ△7 | Ⅲ7 | Ⅵm7 | Ⅱm7 V7 | 
| #Ⅳ#m7-5 | Ⅳm△7 | Em7 | A7 | 
| Ⅱm | Ⅲ7 | Ⅵm7 | Ⅱ7 | 


3. トニックの代理

#Ⅳm7-5は、トライトーンが解決したがる1度と3度の音が含まれるため、Ⅴの後で使うことでメジャートニックの代理になる。以下のように#Ⅳm7-5で解決を仕切り直してから改めて解決に向かう動きもできる。

Lemon   サビ 
|Ⅱm7 | Ⅵm7 | Ⅳ | Ⅴ | #Ⅳm7-5 |
|Ⅱm7 | Ⅵm7 | Ⅳ | Ⅴ | Ⅰ |

また一旦トニックに解決してから#Ⅳm7-5に裏切ってまたリピートすることもできる。

五等分のカタチ サビ終わり
| Ⅱm Ⅴ7 | Ⅰ #Ⅳm7-5 |
| Ⅱm Ⅴ7 | Ⅰ | 

ちなみに#Ⅳm7-5のルートを抜くとⅥmになるため、マイナートニックの代理にもなる。1と2で説明した王道進行やマルサ進行は、Ⅵmで解決する進行のため、3と同様の考え方でトニックの代理となりⅥmへの解決を保留していると考えることもできる。どちらにしても#Ⅳm7-5は、様々なコードの代理になり、解決の保留の働きがあるため、覚えやすい方で記憶しておくのがいいだろう。



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