また、フリジアンスケールのダイアトニックコードは、以下になる。フラットした2度を含むⅡとⅥmを使うことでフリジアンのキャラクターを引き立たせることができる。
-----------Ⅰm →♭IIの例 -----------
いわゆるフラメンコに使われるコード進行である。フリジアンの特徴的な音である♭IIの響きが強調されるため、ポップスでは、ダークで不気味で雰囲気を出したい時に使われることが多い。また、最後の2曲にようにⅠmをメジャーコードにしたフリジアンドミナント(スパニッシュフリジアン)もある。
Don't say “lazy”
Ⅰm →♭II
Mysterons 全編
Ⅰm →♭II
Fast As You Can イントロ&バース
Ⅰ →♭II ※フリジアンドミナント
Ⅰ →♭II ※フリジアンドミナント
-----------Ⅰm → Ⅶmの例 -----------
R&BやHipHopでは、Ⅰm → Ⅶmを使う例も多い。Ⅶmの3度にフリジアン♭IIが含まれるため、フリジアンの雰囲気を作ることができる。
Ⅰm → ♭Ⅶm
Ⅰm → ♭Ⅶm
----------- Ⅳmが使われる例 -----------
いままで説明した♭IIや♭Ⅶmを使った進行にⅣmを取り入れるパターンもある。このパターンは、3度を抜いた5度のパワーコードのバンプとして使われることが多い。
Humble 全編
Ⅰm →♭II →Ⅰm→ Ⅳm
Tokyo Calling 全編
Ⅰm →♭II → Ⅶm →Ⅰm → ♭II → Ⅳm → Ⅶm →Ⅰm
参考までに以下の単純なⅠm - ♭II のループに♭Ⅶmや Ⅳmを加えるだけで、Idolと同じ進行なるので実際に演奏して試してみてほしい。
DNA:Ⅰm →♭II
Idol :Ⅰm →♭II → 【Ⅶm】 →Ⅰm → ♭II → 【Ⅳm】
----------- その他 -----------
通常のマイナースケールの5度から弾き始めるとフリジアンスケールになる。この性質を活かしてマイナースケールをフリジアン風に使う方法もある。
例えば、Cmスケールの5度から弾き始めるとGフリジアンとなる。このGフリジアンを特徴付けるⅠ→♭II (G→A♭)は、CmマイナースケールのⅤ→Ⅵ♭と同等である。すなわちマイナースケールのⅤ→Ⅵ♭を使うことでフリジアンの雰囲気が出せることになる。
以下の曲は、Bmキーのため、Ⅴ→Ⅵ♭(G→F#)を冒頭のコード進行に取り入れることで、フリジアンの雰囲気を出すことに成功している。
Spain:バース部のコード(1:20)
| Gmaj7 | F#7 | Em7 A7 | Dmaj7 Gmaj7 | C#7 F#7 | Bm B7 |
同様に以下曲のイントロ&バースは、C#mキーのため、Ⅴ→♭Ⅵ(G#m A)を使ってフリジアンの雰囲気になっている。
Joga:イントロ&バース
| G#m A | B C#7 |※C#7はミクソリディアン
また、フリジアンのⅣmは、マイナースケールのルート同等である。このため、マイナースケール上の「 I 」「 Ⅴ」「 Ⅵ♭」を使えば、フリジアンの雰囲気が出る。例として、以下の曲では、「 I 」「 Ⅵ♭」「 Ⅳm」を使っている。
チーム友達:キーDm
Dm( I ) → B♭(Ⅵ♭)→ Am(Ⅴ)
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