【モード】ロクリアンスケールとモーダルインターチェンジ


ロクリアンスケールは、ルートの半音上のメジャースケールと覚えるといいだろう。
ダイアトニックでは、トニックにデミニッシュコードが配置される。このため、本来安定するはずのトニックコードがトライトーン含んでいるため、理論的には、破綻したスケールである。

この不安定さを長所としてホラー映画の音楽として使われることがあるが、解決ありきのポップミュージックでは、ほとんど使われることはない。数少ない例からBjorkのArmy of Meを紹介しておく。この曲のイントロでは、ベースラインが以下のようにCロクリアンになっている。続くバースの歌メロもCロクリアンになり、サビでCマイナーに転調する。

Bjork - Army of Me

       Army of Meのベースライン(Cロクリアン)


また、4度のインターバルで重ねたコードは、独特の美しい響きがするため、千と千尋の音楽のイントロでも使われている。以下の解説動画がわかりやすいので参考にしてほしい。

4度堆積和音の使い方

補足までにMetallicaのリフでフラット5度やフラット2度の音が、よく使われるが、これは、モードの概念ではなく、通常のマイナースケールにフラット5度やフラット2度を加えて不気味さを演出する方法である。現に以下の曲では、ナチュラル2度やナチュラル5度の音も使っている。

Metallica – Enter Sandman (Intro)
イントロ(Bm)のリフにフラット5度が含まれるが、同時にナチュラル5度も含まれているので、ロクリアンスケールではない。

Metallica – Sad But True (Intro)
イントロ(Gm)のリフにフラット2度が含まれるが、同時にナチュラル2度が含まれているので、ロクリアンスケールではない。

参考サイト
David Bennett https://www.youtube.com/watch?v=Q6JBsOzOFaQ
いきいき音楽科 https://www.youtube.com/watch?v=2D6LRI1KB9U

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